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ヨーガと食:1

ヨーガをしている人にはベジタリアンが多いですね。もちろん、ヨーガをしていないベジタリアンもたくさんいます。ベジタリアンにも様々あって、それぞれの動機でベジタリアンになっています。
宗教的な理由 思想的な理由 信条的な理由 いろいろあります。

多分一番多いのは、「アヒムサー(非暴力)」=殺生はいけない というものでしょう。
日本でも、精進料理がありますね。動物を殺してはいけないから食べない、というものですね。
ラージャ・ヨーガでも、8部門の最初段階の禁戒に非暴力が挙げられています。ですが、ヨーガを続けた人がベジタリアンになるのは、もう少し「わがまま」な動機があると思います。

ヨーガでは、この自然界に3つの性質があり、私たち一人一人もその性質を持っている、そしてそのバランスは変動するものである、と説きます。(ヨーガの叡智①へ )

その3つの性質 善性・動性・暗性は、食べ物の嗜好にも表れると言います。

善性優位の人は、『寿命を延ばし、勇気、活力、健康、幸福、喜びを大きくさせ、口当たりがよく、美味で、気持ちのよい食べ物』を好むと言います。
具体的には、新鮮な果物や野菜、穀物や豆類、木の実、ドライフルーツ、牛乳、ヨーグルト、バターなどを指します。
これらは栄養に富んでいてエネルギーに満ちていて私たちの身体を活動的にし、精神を幸福に保ち、太りすぎることもないということです。
ただ、農薬や保存料が入っていると『新鮮』ということではなくなってしまいますね。
いわゆるベジタリアンの食事ですが木の実、豆、牛乳だけからでも十分なタンパク質が摂れると言っています。

動性優位の人は、『苦く、酸っぱく、塩辛く、過度に熱く、刺激的で、油気がなく、ひりひりし、苦痛と憂いと病とをもたらす食べ物』を好むと言います。
動性優位傾向の人は非常に活動的で感覚器官の働きのおもむくままに生きるので、自然の単純な味を好まず、食べ物に強い味付けをしたり、栄養分を壊すほど加熱調理してしまうと言っています。それを、速くたくさん過剰に食べてしまうので、消化器官や循環器官の疾患の原因になる場合があリ、また肥満にもつながるということです。

善性優位の人は天然の素材をその味で適度に摂取することで満足するというのですね。
適度の調理は風味や消化を助けますし、少量のハーブやスパイスは医学的効果も認められています。伝統的な和食は素材の味を活かし薄味ですから、素材の新鮮さが重要です。
健康的な食べ物であるわけです。
スパイスも加熱も『良い加減』が大切ですね。

暗性優位の人は、『新鮮でなく、味もなく、悪臭がし、腐っており、食べ残しなどの不浄なもの』を好むということです。そんな人いるの?と思われるかもしれませんが、実はこれらは、動物(魚や昆虫を含む)の肉や発酵食品などを指します。現代の食物で考えると、保存料や添加物がいっぱい入った物などもここに含まれます。原材料を見ると、とてもたくさんの項目がズラズラ書いてあるものありますね。

動物の肉がなぜ、安静の食べ物であるかというと、
①必須アミノ酸を含め必要な栄養素は全て植物性から摂取できる
②食物連鎖において動物は植物からエネルギーを得ているから、動物を食べるということは二次的なエネルギーであるからして、新鮮ではない、新鮮な部分は「肉」になっている動物が全て使い果たしているのだから、肉を食べる=動物の食べ残しを食べるという見地からです。

暗性気質が優勢になると、考えることも行動もやる気がなく、安易な道を選び、自分本位で全て人のせいにしてしまいます。
当然ながら、アルコール、タバコ、麻薬も、 暗性優位の人が好むものとされています。

私たちは発酵食品の効果を知っていますが、インドの考え方では、腐敗と発酵の区別があまりないようです。暑い国で何千年も伝わってきた叡智ですから、そのまま鵜呑みにする必要はないと思います。けれども、アーユルヴェーダ(インド伝統医学)では、現在でも
調理に3時間以上かかったもの
調理してから3時間以上経ったもの
は食べてはいけないと言います。
善性の食事も時間が経てば暗性のものになってしまうのです。

これは熱帯に属するインドでの知恵なのでしょう。インフラとしての電気の普及率を考えると当然かもしれません。

実際に、インドの人たちは旅をするときにも、その場その場で料理しているのを見かけます。

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巡礼の人たちの休憩所ハルシル(標高2620m)、キャンプ場のような水場がります。インドの皆さんは、お弁当のようなものを持って来てはいなくて、車の外で何かしら準備して、お皿に盛りつけ食事をとっていました。

最近映画で話題になった「ダッパーワーラー」のシステムが発達した背景の一つに、朝作ったお弁当を持って行けない事情も関わっているのだと思います。

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とここまで長々と書いてしまいました。
最初に戻って、ヨーガの見地からいうと、動物性食品は不浄なのです。古くて汚いから食べたくない。そんなもの食べ物じゃない。他に新鮮で綺麗な食べ物はいっぱいあるわけですからそちらを食べます。
という感覚でしょうか?